住宅宿泊管理業とは?また、手続きの流れは?

住宅宿泊管理業とは

家主不在型や居室の数が一定数を超える住宅宿泊事業では、住宅宿泊管理業者へ管理を委託することとなっており、住宅宿泊事業者からこの委託を受けて住宅宿泊管理業務を行う事業をいいます。

実際の業務としては、宿泊者の衛生の確保、宿泊者の安全の確保、外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保、宿泊者名簿の備え付け、近隣住民への対応、苦情への対応などを行うこととなります。

また、住宅宿泊管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受ける必要があります、

登録の要件

住宅宿泊事業法第25条1~11号に住宅宿泊管理業者の登録要件(拒否事由)が定められており、

以下の者は登録することができません。

① 心身の故障により住宅宿泊管理業務を的確に遂行することができない者
② 破産者
③ 登録取消後、5年を経過しない者
④ 刑罰等の執行後、5年を経過しない者
⑤ 暴力団員等
⑥ 住宅宿泊管理業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
⑦ 未成年者で法定代理人が①~⑥のいずれかに該当するもの
⑧ 法人で、役員のうち①~⑥のいずれかに該当する者があるもの
⑨ 暴力団員等がその事業活動を支配する者
⑩ 財産的基礎を有しない者
⑪ 住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者

また、⑪ 住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されていない者が登録できないことになっていますので、逆に言えば、

登録するには以下の2つの体制が整備されていることが必要なります。

1、管理受託契約の締結に係る業務の執行が法令に適合することを確保するための必要な体制

・宅地建物取引業、賃貸住宅管理業等の資格を有するなど実務能力が認められること 等

2、住宅宿泊管理業務を適切に実施するための必要な体制

・苦情等に対して、24時間応答可能であること
・ICT等を用いて遠隔で業務を行う場合には適正な実施が可能であること 等

登録手続きの流れは?

住宅宿泊管理業の登録を受けようとするものは、国土交通大臣(実際の提出先は、主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する地方整備局等)必要書類をに提出する必要があります。

住宅宿泊事業の「届出」とは異なり、こちらは「登録」となっており、必要事項を記載した書類を提出し、

その内容を役所が帳簿に記録することで、手続きが完了となります。(届出より厳しい)

①必要書類の収集

必要書類は別途記載します。

②登録申請書と添付書類の提出

主たる営業所・事務所の所在地を管轄する地方整備局へ届出を行います。

登録申請書の記載事項に不備がないこと、必要な書類が添付されていることの確認が行われます。

新規の登録申請手数料は90,000円となっております。

③審査

登録申請書等について改めて確認を行い、必要に応じて指導等を実施されます。

※関東地方整備局によると標準処理期間(処理完了までの目安)は90日

④登録番号の発行と営業開始

登録申請を受け付けた管理業者に対して登録番号を通知

登録に必要な書類は?

①住宅宿泊管理業登録申請書 第一号様式

②略歴書 第二号様式

③添付書類 第三号様式

④誓約書 第四号様式(法人)

⑤財産に関する調書 第五様式(個人)

⑥誓約書 第六号様式(個人)

⓻法人登記事項証明書(法人)

⑧定款の写し(法人)

⑨納税証明書

⑩身分証明書

⑪損益計算書、貸借対照表(法人)

⑫住民票(個人)

⑬管理業務の執行が法令に適合することを証する書類

 管理業務を適切に実施するための必要な体制を証する書類

※宅建業者やマンション管理業者の方などは一部書類の提出が不要のものがあります。

参考  住宅宿泊管理業について | 建設産業 | 国土交通省 関東地方整備局 (mlit.go.jp)